
2026年04月08日
2026年度版|法人の納税スケジュール総まとめ
法人経営では、売上や資金繰りの管理と並んで、税金の申告・納付スケジュールを把握しておくことが欠かせません。
納付期限を過ぎると延滞税や加算税の対象となることもあるため、あらかじめ年間の流れを整理しておくことが大切です。とくに法人の場合は、個人事業主と異なり、決算月を基準に期限が決まる税目が多い点に注意が必要です。
この記事では、令和8年度(2026年4月〜2027年3月)の法人向け納税スケジュールを、固定日で管理しやすい税目と、決算月ごとに確認すべき税目に分けてわかりやすく整理します。
この記事でわかること
- 法人に関係する主な税金の種類
- 2026年度の法人向け納税スケジュール
- 決算月ごとに注意したい申告・納付期限
- 納税管理で気をつけたいポイント
法人が把握しておきたい主な税金
法人に関係する主な税金は、次のとおりです。
- 法人税
- 地方法人税
- 法人住民税
- 法人事業税
- 特別法人事業税
- 消費税および地方消費税
- 源泉所得税
- 固定資産税(償却資産)
このうち、法人税・地方法人税・消費税・法人住民税・法人事業税などは、原則として決算日を起点に申告期限が決まる税目です。一方で、源泉所得税や償却資産税の申告などは、年間の中で比較的時期が決まっています。
2026年度の法人向け納税カレンダー【月別一覧】
毎月
役員報酬や従業員給与、税理士報酬などで源泉徴収をしている法人は、原則として支払月の翌月10日までに源泉所得税および復興特別所得税を納付する必要があります。毎月の資金繰りとあわせて確認しておきましょう。
ポイント
源泉所得税は「あとでまとめて払うもの」と思われがちですが、原則は毎月納付です。給与支給人数などの条件を満たし、税務署の承認を受けた場合のみ「納期の特例」が使えます。
2026年4月
4月は新年度の始まりですが、3月決算法人にとっては決算後の税務準備が本格化する時期です。また、2026年4月1日以後に開始する事業年度から、防衛特別法人税が新たに対象となるため、該当法人は事前に確認しておきましょう。
2026年5月
3月決算法人の多くは、5月が法人税・地方法人税・法人住民税・法人事業税・特別法人事業税・消費税の申告準備の山場になります。これらは原則として事業年度終了日の翌日から2か月以内が期限です。3月決算なら、通常は5月末が目安になります。
2026年6月
株主総会後に役員報酬改定を行う法人が多い時期です。役員報酬の改定そのものは税金の納期限ではありませんが、損金算入の取扱いに影響するため、税務スケジュールとあわせて管理しておくと安心です。
2026年7月
- 7月10日:源泉所得税(納期の特例・2026年1月〜6月支払分)の納付期限
源泉所得税について納期の特例の承認を受けている法人は、1月〜6月支払分を2026年7月10日までに納付します。毎月納付ではなく半年ごとの納付になるため、納付額が大きくなりやすい点に注意が必要です。
2026年8月〜9月
中間申告が必要な法人は、この時期に法人税や消費税、地方税の予定申告・中間申告が発生することがあります。発生時期は法人ごとの決算月によって異なるため、自社の決算期から逆算して確認することが大切です。
2026年10月〜11月
9月決算法人では、この時期が確定申告・納付のタイミングになります。決算後2か月以内というルールは3月決算以外でも同じなので、決算月ごとの申告カレンダーを社内で共有しておくことが重要です。消費税についても、法人の確定申告は事業年度終了日の翌日から2か月以内です。
2026年12月
年末調整や法定調書の準備を進める時期です。12月支給分の給与に伴う源泉徴収や、翌年1月提出書類の準備も重なるため、税理士や経理担当者と早めにスケジュールを確認しておくとスムーズです。
2027年1月
- 1月20日:源泉所得税(納期の特例・2026年7月〜12月支払分)の納付期限
- 1月31日:償却資産税の申告期限
納期の特例を利用している法人は、7月〜12月支払分の源泉所得税を2027年1月20日までに納付します。また、償却資産を保有している法人は、毎年1月31日までに償却資産の申告が必要です。
2027年2月〜3月
1月・2月・3月決算法人では、決算確定に向けた経理処理が増える時期です。決算日後は、法人税や消費税などの申告・納付期限が原則2か月以内に到来するため、決算整理仕訳や証憑回収を前倒しで進めておくと安心です。
決算月ごとに確認したい法人税の基本ルール
法人税・地方法人税・法人消費税は、原則として事業年度終了日の翌日から2か月以内に申告・納付を行います。たとえば、3月決算なら5月末、9月決算なら11月末が基本的な目安です。土日祝日に当たる場合は、翌営業日が期限になります。
決算月ごとの見方の例
- 3月決算 → おおむね5月末までに申告・納付
- 6月決算 → おおむね8月末までに申告・納付
- 9月決算 → おおむね11月末までに申告・納付
- 12月決算 → おおむね2月末までに申告・納付
また、地方税である法人住民税・法人事業税・特別法人事業税についても、予定申告・中間申告・確定申告などの手続きがあるため、国税とあわせて管理しておくことが大切です。
2026年度に法人が特に注意したいポイント
1.防衛特別法人税が始まる
2026年4月1日以後に開始する事業年度から、各事業年度の所得に対する法人税が課される法人は、防衛特別法人税の対象になります。税額が発生しない場合でも申告が必要になるケースがあるため、見落としには注意が必要です。
2.法人の納税カレンダーは「決算月基準」で作る
個人事業主のように全国一律の日程だけで管理するのではなく、法人では自社の決算月から逆算したスケジュール管理が重要です。社内の年間予定表に、決算確定、申告書作成、納付準備の期限を落とし込んでおくとミスを防ぎやすくなります。
3.源泉所得税は固定日で忘れやすい
法人税や消費税に意識が向きやすい一方で、毎月10日または納期の特例による7月10日・1月20日の源泉所得税は、うっかり忘れやすい項目です。給与や報酬の支払スケジュールとセットで管理しておきましょう。
4.地方税と償却資産税も早めの確認が大切
法人住民税、法人事業税、特別法人事業税、償却資産税まで含めて、国税だけでなく地方税も一体で管理することが重要です。
注意
法人住民税や法人事業税などの地方税は、提出先の自治体や申告区分によって実務上の取扱いが異なる場合があります。実際の申告・納付にあたっては、所轄自治体や税理士の案内を必ず確認してください。
まとめ
法人の税務は、個人事業主と比べて決算月を基準に管理すべき税目が多いのが特徴です。源泉所得税のように固定日で動く税目と、法人税・消費税・地方税のように決算月で期限が決まる税目を分けて把握しておくことで、スケジュール管理がしやすくなります。
2026年度は、通常の法人税・消費税・源泉所得税に加え、防衛特別法人税の開始にも注意が必要です。年間カレンダーを作る際は、毎月の源泉税、1月の償却資産申告、そして決算後2か月以内の確定申告・納付という3つの軸で整理すると、実務に落とし込みやすくなります。


